日本の婚姻制度に提言。日本への赴任を拒否?

2019.11.01

現在、主要先進7カ国(G7)の中でも同性婚を認めていないのは日本だけとなっています。G7以外でも同性婚の合法化は進んでいく中、このままでは日本企業は人材獲得競争で遅れをとってしまう。と警告されています。

同性婚の婚姻制度に関して日本では、2019年6月3日に立憲民主、共産、社民の3党が民法改正案を共同提出しました。同性婚を求める法案の提出は、日本で初めてのこと。

婚姻の平等に関する提言、商工会議所が共同声明

2018年9月19日、在日米国商工会議所(ACCJ)は、他の4つの商工会議所とともに、多くのメンバーと協議を重ねた上で、共同声明という形で公表しました。

提言は英語と日本語で書かれており、日本語では「在日米国商工会議所(ACCJ)は、日本政府に対して、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)のカップルにも婚姻の権利を認めることを提言する」と明記されています。

その理由を、人口の数%いるとされているLGBTに婚姻の権利を認めることにより、日本でビジネスを行う企業が、海外から優秀な人材を引きつけると同時に海外流出を防ぎ、そして多様な従業員の公平な処遇において直面している障害を取り除くことができ生産性の向上にもつながるとされているからです。

婚姻の平等を実現している国は2019年6月、エクアドルで27カ国目となり、その中には日本以外のG20諸国の多くが含まれています。

日本への赴任をやむなく断念

ACCJのナンシー・ナガォ理事によると、現状では、米企業が自社のLGBT社員を日本へ長期派遣をしようとする場合、その社員のパートナーに配偶者ビザが発給されないという問題や、カップルに住宅手当や配偶者の健康保険といった福利厚生を提供することに関しても障害が生じ、派遣を断念するという問題がある。

そうした法的な問題があることで、LGBTとして日本で暮らすことに不安を感じた当人が、赴任を辞退することもあるといいます。

提言が5商工会議所の共同声明となったのは、ビザや福利厚生などの問題は、米企業だけに限らず、他の同性婚を合法化している国の企業にとっても大きな問題になるからです。ACCJによると、欧米の商工会議所が特定のテーマでお互いに協力することは珍しくないが、正式な立場を表明する共同声明を出すのは異例なことだといいます。

今回の意見書には、最後に、

「必要な法改正を行うことで、LGBTのコミュニティだけでなく、日本でビジネスを行う企業や海外でビジネスを行う日本企業の全てに具体的な恩恵がもたらされるのである。日本が2020年オリンピック・パラリンピック開催国として準備を進めていく中で、日本に対する国際社会からの注目が今後一段と高まると予想されることから、日本政府が今、こうした変化に向けて踏み出すことが大きなメリットになると考える。」と、まとめられています。

まとめ

こうした中、26以上の自治体で結婚に相当する「パートナーシップ制度」を導入し、全国に広まりつつあります。パートナーシップ制度も革新的なものであったことは間違い無いと思います。しかしこれでは補えない部分があることも確かだと思います。補えない部分に関してはこちらの記事もご覧ください。

ダイバーシティーを推進する社会で、今後はより多くの人にとって生きやすい社会に変化していくことを願います。